熊本県八代市が発注した新庁舎建設工事をめぐる汚職事件で、警視庁と熊本県警は8日、6千万円の賄賂を受け取ったとしてあっせん収賄容疑で7日に逮捕した、市議の成松由紀夫容疑者(54)ら3人を熊本地検に送検した。
事件の経緯と容疑内容
警視庁捜査2課などによると、成松容疑者は2016年から19年6月ごろにかけて、地元の土木会社役員の園川忠助容疑者(61)と元八代市議の松浦輝幸容疑者(84)と共謀。新庁舎建設工事の入札で、建設業者である前田建設工業側が有利になる評価基準案を採用するよう市幹部らに指示したとされる。同年8月から12月ごろには、落札した同社側の利益を増やすために市に働きかけ、これらの見返りとして21年6月上旬ごろ、同社社員から現金6千万円を受け取った疑いが持たれている。
なお、会社側が現金を渡したとする贈賄行為については、時効が成立しているという。
容疑者の反応と新庁舎の概要
警視庁などは市議らの認否を明らかにしていないが、成松容疑者は今年4月に会見し、金銭の授受など工事への不正な関与について「(疑惑は)でっち上げだ」と否定していた。
22年に開庁した新庁舎の総事業費は約171億円。地上7階、地下1階建てで、延べ床面積は旧庁舎の2倍を超えている。この事件を巡っては、市職員からも「大変なことになる」と不安の声が上がっている。



