ジェンダー平等を求める声が全国に広がる
男女の賃金格差や「家事育児は女性の役割」という固定観念が根強く残る現代社会において、変革を求める動きが活発化している。2026年3月6日、アイスランドで1975年に実施された歴史的な「女性の休日」にちなんだアクションが全国各地で開催され、多くの参加者がジェンダー平等の実現を強く訴えた。
新宿駅前でミモザの花を手に連帯
東京・新宿駅前の東南口広場では、参加者たちがミモザの花などを手に「社会を変えよう」と声を上げた。このアクションは、昨年秋に日本で公開されたドキュメンタリー映画「女性の休日」への共感から初めて企画されたもので、アイスランドの女性たちが半世紀前に仕事や家事を一斉に休み、自らの存在意義をアピールした出来事にインスパイアされている。
1975年10月24日の「女性の休日」には、アイスランド女性の90%が参加し、同国はその後、ジェンダー平等が最も進んだ国の一つとして知られるようになった。この歴史的な一日を描いた映画が日本でも大きな反響を呼び、今回のアクションにつながった。
参加者の声から見える現実の課題
墨田区在住の団体職員、芹田尚美さん(47)は、小学6年生の娘を持つ母親として「働く女性が増えたのに、家事育児は依然として女性ばかりが担っている」と実感を語った。また、結婚による改姓で悩んだ経験から「姓を選択できる社会になってほしい」と訴え、制度の見直しを求めた。
会場では、参加者が付せんに書いたメッセージが掲示され、現状への問題意識が共有された。転職活動中の50代女性は「女性が多い職種では非正規雇用が多く、資格を取得しても正社員の職場は男性ばかり」と指摘。スピーチでは「先人が獲得した女性の権利を次世代につなごう」「声を上げることが社会を変える」との呼びかけがなされ、女性の連帯の重要性が強調された。
横浜駅前では劇中歌を合唱
一方、神奈川県横浜市西区の横浜駅前では、女性を中心に約200人が集まり、街頭アクションを実施した。参加者たちは「男女賃金格差なくせ!」「私たちは沈黙しない」と書かれたカードを手に、映画の集会シーンで合唱される曲の日本語版「女たちは立ちあがる」を歌い、「女性の声が時代を変える さあ今その時だ」との歌詞に心を一つにした。
伴奏を担当した弁護士の高橋由美さん(56)は「『祈りはしない 勝ち取るだけさ』といった歌詞が多くの人の共感を呼んだ。両性平等や自由のために声を上げられる場ができて良かった」と語った。非正規雇用を含む農業や医療現場で働く15人ほどがマイクを握り、差別解消を訴えるなど、多様な立場からの声が集まった。
性暴力根絶への強いメッセージ
性暴力根絶を訴えるデモの運営に携わる女性会社員(29)は、性暴力に遭っても沈黙を余儀なくされた女性たちの経験を紹介。「男性中心社会で都合が悪い存在として追い詰められても、私は自分の人生を愛するため声を上げたい」と力強く語り、社会の変革を求める意志を示した。
都内では、丸の内で企業代表者らがジェンダー平等を進める働き方を語るトークイベント「働き方未来会議」が開催され、約120人が参加。8日にかけて全都道府県で関連イベントが企画される予定で、ジェンダー平等への関心が全国的に高まっていることを示している。
このアクションを通じて、参加者たちは単なる抗議ではなく、具体的な社会変革を目指す連帯の力を示した。アイスランドの歴史に学びながら、日本でもジェンダー平等の実現に向けた動きがさらに広がることが期待される。



