高級車板金塗装、夫婦で磨く技術 ジェンダー超えた職人魂
高級車板金塗装、夫婦で磨く技術 ジェンダー超えた職人魂

高級車板金塗装、夫婦で磨く技術 ジェンダー超えた職人魂

神奈川県川崎市中原区の板金塗装工場「BPグローバル」で、城元麻乃さん(40)は丁寧な修理作業を続けている。夫の寛史さん(47)と二人三脚で工場を切り盛りし、高級車の修理を数多く手がける。麻乃さんは「今でも女性は社会的に低く見られがちだが、板金塗装業界でも女性が活躍していると発信できたら」と語り、ジェンダー平等を超えた職人としての誇りを胸に、日々技術を磨いている。

公認会計士の夢から板金塗装の世界へ

麻乃さんはもともと公認会計士を目指して大学に通っていたが、実家の家業の経営が立ちゆかなくなり、休学を余儀なくされた。その後、寛史さんと結婚し、彼の仕事を間近で見るうちに、修理に出された車が美しくよみがえる様子に感動を覚えたという。「公認会計士の夢や復学に縛られず、彼と同じ気持ちや感覚、視線で仕事ができることを新たな目標にしたいと思った」と振り返る。

工場では、手はざらざらになり、臭いや汚れに悩まされ、足の痛みも伴う過酷な作業が続く。しかし、麻乃さんは「なんて大変な仕事なんだろう」と思いながらも、寛史さんから板金や塗装の技術を学び、着実に腕を上げてきた。

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夫婦だからこそ深く学べた技術

麻乃さんは「夫婦でなければ、ただ淡々と教えられて、言われたことをこなすだけだったんじゃないか。夫婦だから深い会話で技術を追求できた」と強調する。家でも仕事について話すことが多く、寛史さんは「大ざっぱなぼくに比べて、彼女は丁寧で繊細に仕上げる。フォローしてもらっている部分が大きい」と麻乃さんの技術を高く評価する。

この本音を言い合える関係が、二人の技術向上の原動力となっている。顧客の信頼を得て、輸入車をはじめとする高級車の修理を手がけるようになり、ビンテージカーから先端技術を駆使した車まで、さまざまな車両に対応している。

車に込められたオーナーの生活を感じる

麻乃さんは「車は所有者の日常生活を支える存在だからこそ、同じ車でも、ドアを開けるとそれぞれのオーナーの生活を感じる」と語る。愛車に傷を付けて落ち込むオーナー家族の心情に寄り添い、仕上がりを見た顧客が前向きな気持ちを取り戻す姿に、大きなやりがいを感じているという。

色のバリエーションも豊富で、「奥が深く、終わりがない世界」と寛史さんは言う。夫婦で切磋琢磨を続け、技術の追求に終わりはない。麻乃さんは、女性が活躍する板金塗装業界の姿を発信し続け、ジェンダーを超えた職人としての道を歩み続けている。

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