東大生が生理の教材キット制作、10代のリアルな悩みに寄り添う
東大生が生理教材キット制作、10代のリアルな悩みに

自分の体のことなのに、意外と知らないし、相談しづらい生理(月経)。自由に話せる環境を作り、悩む人を減らそうと教材キット作りに励む大学生たちがいる。

学生団体「Aile for Period」の取り組み

取り組むのは東京大学発の学生団体「Aile for Period(エールフォアピリオド)」。エールはフランス語で「翼」、ピリオドは英語で「生理」。生理の負の面から解放され、自由に人生を選べる社会を目指すという願いを込めた。

立ち上げのきっかけ

立ち上げのきっかけは、代表の東大3年の星野亜希さん(21)の苦い経験だ。大学1年生の秋、急に涙が出て止まらなくなったり、一日中ベッドから起き上がれなくなったりした。忙しさや人間関係の悩みに加え、慣れない一人暮らし。「メンタルが弱いせいだ」と悩んでいると、インスタグラムで「PMS(月経前症候群)」に関する投稿を見つけた。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

不調の理由がわかり救われるも「もっと早く知っていれば」と悔やんだ。PMSは生理前に現れる心と体の不調で、個人差が大きい。星野さんは「10代のうちから正しい知識を得られる環境が必要」と感じ、2025年に団体を設立した。

教材キットの内容

教材キットは、中高生向けに開発された。イラストを多用した冊子や、生理用品のサンプル、相談先をまとめたカードなどが含まれる。特に、生理の仕組みやPMS・月経困難症などの症状、対処法をわかりやすく解説。また、「生理は恥ずかしいもの」というイメージを払拭するため、クイズ形式で楽しく学べる工夫がされている。

キットは無料で配布され、学校や地域のイベントで活用されている。すでに都内の数校で試験的に導入され、生徒からは「初めて知ったことが多い」「友達と話しやすくなった」と好評だ。

10代のリアルな声

団体は、10代のリアルな声を聞くため、アンケート調査も実施。その結果、生理に関する情報を「学校の授業」から得た割合が約6割である一方、「家族や友人に相談できない」と答えた割合も約4割に上った。また、「生理痛が重いのに我慢している」という声も多く、適切な医療機関への受診が進んでいない実態が浮き彫りになった。

星野さんは「生理は個人差が大きく、我慢しすぎる必要はない。気軽に相談できる環境を、大人も含めて社会全体で作っていきたい」と話す。

今後の展望

団体は今後、教材キットの内容をさらに充実させ、全国の学校への配布を目指す。また、オンラインでの情報発信も強化し、生理に関する正しい知識を広める活動を続ける。さらに、生理用品の無償提供や、職場での生理休暇の取得促進など、社会制度の改善にもつなげたい考えだ。

生理をタブー視せず、オープンに話せる文化を育てる――。東大生たちの挑戦は、未来の世代の健康と幸福につながる一歩となる。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ