長崎みなとメディカルセンターで新生児内科医が不在に、NICUは小児科医らで継続
長崎みなとメディカルセンター(長崎市)において、新生児集中治療室(NICU)を専門に担っていた新生児内科医が4月1日から不在となった。これは、鹿児島市立病院からの医師派遣が終了したためである。同センターは、小児科医らを中心にNICUの運営を継続すると発表し、「新生児内科医の確保に向け、関係各所と調整に努める」としている。
医師派遣終了の背景と対応策
同センターによると、NICUの運用は2014年に開始され、2018年からは鹿児島市立病院の新生児内科医の派遣を受けていた。土日には同病院の応援医師が対応し、早産児などの治療にあたってきたが、鹿児島市立病院から3月末で派遣を終了する旨の連絡があった。これにより、専門医が不在となる事態が発生した。
これまで、同センターでは妊娠28週以降の新生児を受け入れていたが、今後は妊娠34週以降に対応を限定する。母体搬送については、妊娠34週未満のケースも受け入れるが、原則として34週未満で分娩が予想される場合は、長崎大病院(長崎市)に相談するよう分娩施設に通知した。また、時間外や土日祝日の新生児搬送についても、長崎大病院のNICUに相談するよう求めている。
医師不足と地域医療への影響
鹿児島市立病院は、医師派遣終了の背景について、「医師不足が根本的な原因である。鹿児島での新生児医療体制も維持する必要があり、人員体制を考慮した結果だ」と説明している。長崎県内には、同センターや長崎大病院など4施設にNICUが設置されており、同センターは「地域周産期母子医療センター」として認定を受けている。県は現時点で認定への影響はないとしつつ、状況を注視している。
厚生労働省のデータによると、2022年時点での長崎県内の周産期(新生児)専門医は11人で、九州では熊本県と並んで最も少ない。人口10万人あたりの専門医数は0.9人であり、全国平均の1.4人を下回っており、医師不足が深刻な課題となっている。
- 新生児内科医の不在により、NICUの対応範囲が縮小。
- 鹿児島市立病院の医師派遣終了は、医師不足が主な原因。
- 長崎県内の専門医数は全国平均を下回り、医療体制の脆弱さが浮き彫りに。



