医療用ドリルによる脊髄神経切断で患者に重度障害、執刀医の有罪判決が確定
赤穂市民病院で2020年に発生した医療事故をめぐり、業務上過失傷害罪に問われた執刀医の被告(47歳、依願退職)に対する禁錮1年、執行猶予3年の判決が確定しました。検察側と弁護側の双方が控訴期限の26日までに控訴しなかったため、地裁姫路支部の判決が正式に確定したものです。
手術中の過失で脊髄神経を切断
判決によると、被告は2020年1月、同病院で患者の女性(81歳)の腰椎を一部切除する手術を実施しました。この際、出血により患部の目視が困難な状況であったにもかかわらず、被告は止血措置を十分に行わないまま、医療用ドリルを使用して脊髄の神経を誤って切断してしまいました。その結果、患者は両足まひなどの重度の障害を負うこととなり、日常生活に深刻な影響が及んでいます。
業務上過失傷害罪で有罪判決
この医療事故を受けて、被告は業務上過失傷害罪で起訴されました。裁判では、被告の過失が明確に認められ、禁錮1年、執行猶予3年の刑が言い渡されました。執行猶予が付いたことで、被告は直ちに服役することはありませんが、判決内容は重いものとして受け止められています。
双方が控訴しなかった背景には、判決内容に対する受け入れや、さらなる訴訟を避ける意図があったと推測されます。この決定により、事件は司法手続き上、最終的な決着を見た形です。
医療安全への警鐘
この事故は、手術中の適切な止血措置や器具使用の重要性を改めて浮き彫りにしました。医療現場では、患者の安全を最優先にした手順の遵守が不可欠であり、今回のような悲劇を二度と繰り返さないための対策が求められます。
赤穂市民病院をはじめとする医療機関では、再発防止に向けた研修やプロトコルの見直しが進められることが期待されます。患者や家族への説明責任も含め、透明性の高い対応が今後も重要となるでしょう。



