iPS細胞を用いた角膜移植治療、5月に臨床試験開始へ
人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作製したシート状の角膜組織を患者に移植する再生医療等製品の実用化に向け、大阪大学発ベンチャー企業「レイメイ」(大阪市)は20日、臨床試験(治験)を5月にも開始すると発表しました。同社は1例目の患者への移植を実施し、治験終了後、2028年中の承認申請を目指す方針を明らかにしています。
神戸での学会で詳細を説明
この計画は、同社の科学技術顧問を務める西田幸二大阪大学教授が、神戸市で開催された日本再生医療学会総会の講演において詳細を説明しました。西田教授は、iPS細胞技術を応用した角膜再生医療の進捗状況について、専門家の前で具体的なスケジュールを提示したのです。
iPS細胞再生医療の承認状況
iPS細胞を用いた再生医療等製品としては、今月6日に重症心不全とパーキンソン病を対象とした2製品が初めて承認されました。ただし、これらの承認は7年間の期限付きで、治療を通じて有効性を確認することが条件となっています。現時点では、無条件の本承認に至った例はまだ存在していません。
今回の角膜移植治験は、こうしたiPS細胞を活用した再生医療の新たな展開として注目されています。角膜疾患に苦しむ患者にとって、画期的な治療法となる可能性を秘めているのです。
レイメイ社は、治験の実施を通じて安全性と有効性のデータを収集し、早期の製品化を目指すとしています。成功すれば、角膜移植を必要とする多くの患者に希望をもたらすことが期待されます。



