母親の更年期障害が深刻だと子のネット依存・抑うつリスク増 国立成育医療研究センターが調査結果を発表
母の更年期障害が深刻だと子のネット依存・抑うつリスク増

母親の更年期障害の重症度が子どもの精神面に影響 ネット依存リスク6倍以上に

国立成育医療研究センターの研究チームが、母親の更年期障害の症状が重いほど、思春期の子どもの抑うつやインターネット依存の傾向が強くなるという衝撃的な研究成果をまとめた。この研究は国際学術誌に掲載され、子育てと更年期が重なる世代の家庭環境に新たな光を当てている。

調査対象は10~16歳の子どもがいる1541世帯

研究チームは住民基本台帳から無作為抽出した10~16歳の子どもがいる世帯を対象に、母親の更年期障害の症状や子どもの精神状態について詳細な調査を実施。回答者が女性の保護者であった1541世帯のデータを分析した結果、母親の症状の重さと子どもの精神面の状態に明確な関連性が浮かび上がった。

具体的な調査結果は以下の通りである。

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  • 母親の更年期障害の症状が重度の場合、症状なし~軽度の母親に比べて、子どもが抑うつ状態になるリスクが3.90倍に上昇
  • 同条件で、子どものインターネット依存傾向になるリスクは6.46倍と大幅に増加
  • 調査対象の母親の4人に1人に中等度以上の更年期障害症状が確認された
  • 症状がある母親のうち、医療機関を受診していたのはわずか約9%に留まっていた

専門家が指摘する社会的支援の必要性

国立成育医療研究センターの女性の健康総合センター室長である森崎菜穂氏は、この調査結果について「更年期障害の症状は、我慢してやり過ごすものではない」と強調。医療機関へのアクセスを改善することに加えて、仕事や家事、育児の負担を軽減できる社会的支援の重要性を訴えている。

大阪母子医療センターの子どものこころの診療科主任部長である小杉恵氏も、「この研究は、母親の更年期障害が子どもの心に大きな影響を与えていることを示した意義のある成果だ」と評価。子育てと更年期の時期が重なる人が多い現代社会において、母親と子ども双方の心のケアをどのように進めるか、社会全体で考える必要性を指摘している。

更年期障害は個人の健康問題として捉えられがちだが、家族全体の精神衛生にも影響を及ぼす可能性が明らかになった。研究チームは、症状がある母親が適切な治療を受けられる環境整備と、家庭内での相互理解を深める啓発活動の推進を求めている。

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