宮崎県串間市民病院、医師退職で救急外来時間を一時短縮へ
宮崎県串間市民病院において、深刻な医師不足が続く中、新たな課題が浮上している。市は20日、常勤医2人が3月末に退職し、4月以降は医師が5人体制になることを明らかにした。これに伴い、救急外来の受け入れ時間を従来の24時間から午前8時半から午後7時までに一時的に短縮する方針を示した。
経営難に拍車、追加融資で総額2億7000万円に
病院の経営難は深刻で、市は当面の運転資金として1億2000万円を貸し付けることを決定した。この関連経費を盛り込んだ今年度一般会計補正予算案を、24日開会の市議会定例会に提出する予定だ。これにより、医師不足に伴う貸付金は総額で2億7000万円に上る見通しとなっている。
退職する常勤医2人のうち1人は、非常勤医として残る見込みだが、診療体制の維持には依然として課題が残る。市は県や宮崎大学に追加の医師派遣を働きかける一方、救急外来の時間短縮で対応を図る。
過去の退職と収支悪化、2026年度も赤字見込み
串間市民病院では、昨年3月末にも常勤医3人が退職しており、医師不足が慢性化している。患者数の減少により収支が悪化し、市は今年1月までに1億5000万円を貸し付けてきた。今回の追加融資は、そうした経営難へのさらなる対応策だ。
2026年度の病院事業会計予算案では、約6億円の収支不足が見込まれており、状況は厳しい。武田浩一市長は20日の記者会見で、「ここが踏ん張りどころ。病院を守り切って事業を継続したい」と述べ、医師確保に努める意向を改めて強調した。
市民病院の存続をかけた取り組みが続く中、地域医療の維持が大きな課題となっている。市は医師確保の努力を続ける一方、短期的な対策として救急外来の時間調整を実施し、患者への影響を最小限に抑えようとしている。



