国内初のAED当事者団体が2026年度に設立へ
心停止した人に電気ショックを与えて正常な心拍に戻す自動体外式除細動器(AED)で救われた人や、救命活動に関わった人たちが、国内で初めてとなる当事者団体を2026年度に立ち上げることが明らかになりました。AEDの普及が進む一方で、社会復帰後の生活や救命活動を巡って悩みを抱える人も少なくありません。新たな団体は、そうした思いを共有する場を提供し、政策提言へと発展させることを目指しています。
横のつながりで大きな流れを生み出す
団体は、日本AED財団(東京)内の一組織として設立される予定です。AEDによって助かった経験があり、団体設立に取り組む横浜市の植村純一さん(62)は、「私のような事例が奇跡ではなく、普通に起こる世の中にしたいと考えています。個人が情報を伝えられる範囲には限界があるため、横のつながりを構築して、社会全体に大きな影響を与える流れを創出できれば理想的です」と語りました。
経験共有と課題整理で情報発信
団体では、関係者がお互いの経験や悩みを打ち明けられる交流の場を設ける計画です。さらに、医療者や研究者の意見も参考にしながら、AEDの普及促進や当事者に必要なケア、救急医療現場が抱える課題などを整理し、積極的な情報発信を行います。
日本AED財団によると、国内では突然の心停止によって年間約9万人が亡くなっているとされています。この深刻な状況を改善するためにも、当事者団体の設立は重要な一歩となるでしょう。



