青森の病院で診察せずに死亡診断書作成 86歳医師、200人超に疑い
青森県八戸市の「みちのく記念病院」を運営する医療法人杏林会(東京)は、診察せずに患者の死亡診断書を作成した疑いで書類送検された86歳の男性医師が、200人を超える患者に死亡診断をしていたことを明らかにしました。この問題は、医療現場における深刻な倫理違反として注目を集めています。
病院側が釈明 高齢医師雇用の「ひずみ」指摘
石山菜穂理事長は記者会見で、職員に病棟に連れ出された認知症の疑いがある男性医師が、患者に形だけ聴診器を当てていたとの証言があると説明しました。さらに、「医師を雇い渋り、安く高齢医師を雇った結果、このようなひずみが出た」と釈明し、病院の人事政策の問題点を認めました。
男性医師は2023年8月から2025年2月ごろまで病院に在籍しており、この期間中に少なくとも12人の患者について、適切な診察なしに死亡診断書を作成した疑いが持たれています。病院側の調査によれば、同様の行為は200人以上の患者に及んでいた可能性があります。
医療現場の課題浮き彫りに
この事件は、医療機関における高齢医師の雇用や管理の在り方に疑問を投げかけています。特に地方の病院では、医師不足が深刻化する中で、経験豊富な高齢医師に依存せざるを得ない状況が生じていることが背景にあると見られます。
医療法人杏林会は、今回の問題を受けて内部体制の見直しを進めるとしていますが、患者の安全を最優先にした医療提供が求められる中で、このような事例が発生したことは医療界全体に衝撃を与えています。
関係当局は、男性医師の行為が医療法や医師法に違反する可能性があるとして、詳細な調査を進めています。今後の捜査の行方や、医療現場の改革に向けた動きが注目されます。



