救急搬送時のマイナ保険証活用率が17%にとどまる
総務省消防庁は3月9日、救急搬送時にマイナンバーカードの保険証機能(マイナ保険証)を活用し、服薬情報や受診歴を確認する実証事業の結果を公表しました。その結果、全国の消防本部において、救急隊が情報を閲覧しようとした搬送件数のうち、実際に確認できたのは17.4%に留まることが明らかになりました。
マイナ保険証の所持率が低い実態
この実証事業は、昨年12月4日からの1週間に実施され、全国720の全消防本部を対象としました。調査では、処置を急ぐ必要があった場合や通信環境が悪かった場合を除き、救急隊がマイナ保険証の活用を試みた搬送件数は約7万6千件に上りました。
しかし、傷病者や関係者がマイナ保険証を所持していたのは約1万4千件のみで、さらに実際に情報を確認できた件数は約1万3千件でした。このことから、多くのケースでマイナ保険証が手元になかったことが、活用率の低さの主な原因と分析されています。
2026年度の本格導入に向けた対策
消防庁は、2026年度からの本格導入を視野に、マイナ保険証の携帯を促す呼びかけを強化する方針です。具体的な取り組みとしては、以下の点が挙げられます。
- 市民向けの啓発活動の拡充
- 医療機関や自治体との連携強化
- 救急隊員への研修の充実
マイナ保険証は、緊急時の医療情報の迅速な把握に役立つツールとして期待されていますが、その普及と活用には課題が残っている状況です。消防庁は、今後も実証事業を継続し、制度の改善を図るとともに、国民への周知徹底を進めていく考えを示しています。



