茨城県職員の手順変更怠り、生活保護費1億円超の一時支給不能に
茨城県職員のミスで生活保護費1億円超が一時支給不能 (03.04.2026)

茨城県で生活保護費1億円超の一時支給不能、職員の手順変更怠りが原因

茨城県は2026年4月3日、県が支給業務を担当する県内12町村において、生活保護費の一時支給ができなかった問題を公表しました。職員のミスにより、この日支給予定だった延べ2267人分、総額1億958万円の保護費が受給者に一時的に入金されない事態が発生しました。

新年度の財務システム導入が背景、作業手順の浸透不足

県によると、問題の背景には新年度から導入された新しい財務システムがあります。経費削減を目的としたこのシステム変更に伴い、支給手順に新たな作業が追加されました。具体的には、会計管理課が運用する財務システムに、別の部署が作成した保護費の支払いデータを取り込む作業が必要となりました。

しかし、この新たに加わった作業が担当職員に十分に浸透しておらず、会計管理課の職員がデータ取り込み作業を忘れてしまいました。その結果、金融機関への支払いデータ送信が行われず、保護費の入金が実行されなかったのです。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

受給者からの問い合わせで判明、県は同日中に対応

問題が明らかになったのは、4月3日午前中に受給者から「保護費が入金されていない」との問い合わせが相次いだためです。県は直ちに調査を開始し、職員の作業忘れが原因であることを特定しました。

県当局は緊急対応に乗り出し、同日昼ごろまでに必要な作業を完了させました。これにより、遅延していた保護費の支給がようやく実行される運びとなりました。影響を受けたのは延べ2267人で、1人当たりの平均支給額は約48万円となります。

会計管理者が謝罪、再発防止を約束

深沢泰子・会計管理者は同日開催された記者会見で、この問題について正式に謝罪しました。「生活に直結する重要な資金が支払われなかったことを深くお詫び申し上げます」と述べ、厳重な反省の意を示しました。

さらに、「同様のミスが二度と起こらないよう、再発防止に全力で取り組みます」と強調し、今後の対策を約束しました。具体的には、システム変更に伴う作業手順の周知徹底、ダブルチェック体制の強化、職員研修の見直しなどを検討していると説明しました。

福祉行政の信頼性に影、制度改善が急務

この問題は、生活保護という最も脆弱な立場にある人々を支える制度において、行政側の手続きミスが直接的な影響を与えた事例として注目されます。受給者の中には、この保護費を生活費や医療費、家賃などに充てる計画を立てていた人も少なくありません。

専門家からは、「デジタル化やシステム更新が進む中、職員への教育と手順の確実な伝達がますます重要になっている」との指摘も出ています。茨城県では今後、同様の問題が発生しないよう、プロセス全体の見直しと改善が求められることになります。

県民からは「生活の糧となるお金が遅れるのは深刻な問題だ」「システム変更時には特に注意が必要」などの声が上がっており、行政の信頼回復に向けた取り組みが期待されています。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ