香りの正体は「刑務所カレー」とコーヒー 被害者と刑務所が交わる場
香りの正体は「刑務所カレー」とコーヒー 被害者と刑務所が交わる場

昼時には食欲をそそるカレーの香りが漂い、夕方にはコーヒーの芳醇な香りが会場を満たす。その一角には、犯罪で命を奪われた人々の写真や、遺族の言葉を綴ったパネルが並ぶ。この異色の空間は、被害者支援と再犯防止について考えるイベント「Coffee aid Day」の会場だ。

「いつもの一杯から、社会を見つめるきっかけを」

このイベントは7日、東京都品川区のCAFE&HALL oursで開催された。主催はNPO法人「Coffee aid 2021」。参加者には犯罪被害者の遺族や、刑務所、拘置所、犯罪被害者支援センターの職員らが集まり、それぞれの現場の実情を伝え、思いを語り合った。被害者と刑務所関係者が共に参加するこうした催しは珍しいという。

コーヒーとカレーでつながる

コーヒーの販売やハンドドリップ大会といった親しみやすい企画がある一方、会場には遺族の思いや被害者支援の活動、刑務所での取り組みを紹介するパネルも展示された。トークセッションでは「食と更生」がテーマに取り上げられ、会場では刑務所で提供されるレシピを参考にしたカレーが販売された。来場者はカレーを味わいながら、その背景にある話に耳を傾けた。

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主催者の深迫祥子さん(57)は「被害者も警察も刑務所も、みんな思いは一緒。犯罪をなくしたいと願っている」と語る。

刑務所長が語る「食事と更生」

トークセッションで、西岡慎介・府中刑務所長は次のように述べた。「刑務所に入って、飯がうまい、まずいというのは反省していないのではないか、という意見は確かにごもっともかもしれません。しかし、まずい食事で生活を続けると、心が荒み、出所後にやけになって重大な犯罪を犯すケースが生じます。食事で基礎を整えることで、結果的に新たな被害者を生まないことにつながると考えています」

イベントに訪れた会社員の大…(以下、有料記事のため続きは省略)

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