社会 言葉の壁、町内会入会拒否…悩みの中で願う「みんなで一緒に、楽しい街を」 2026年6月5日 05時10分 (6月5日 09時25分更新) 【連載】ホーミー 海外ルーツの住民が多く暮らす地域社会に迫る連載「ホーミー」は、愛知県内の集合住宅を舞台として4月に掲載した1~10回で、課題に直面し、ぶつかり合い、解決へ奔走する住民らの日常を描いた。第2部の11回からは、社会に広がりつつある「日本人第一」の空気と、その中で苦悩する人々の姿を取り上げる。
(この連載は西尾通信局・西山輝一、国際部・藤川大樹が担当します)▼第1部・初回の記事はこちら(全文無料公開)「日本の習慣だもんで覚えてください」 多国籍の愛知県西尾市「県営緑町住宅」手探りの共生
2025年6月の愛知県西尾市長選から4カ月後、選挙で対峙した2人が再び顔を合わせていた。10月に同市一色町で開かれた「市長と語る市政懇談会」。集まった地域の住民ら50人を前に、3選を果たした市長の中村健(47)が市政の方針を語る。質疑応答で、市長選で敗れた安達祐(49)が手を挙げた。
市政懇談会で住民と向き合う中村健市長(右端)と市幹部=2025年10月、愛知県西尾市一色町で(提供写真)
安達は市の外国人比率が全国平均の約3%を上回る7%台であることに触れ「この事実を皆さんが知っているんでしょうか」と発言。外国人比率に上限を設けるべきだとの持論を述べ「『日本が乗っ取られる』ぐらいの危機感を持ってください」と市に求めた。
発言は、町内会への未加入者が増えているという質疑での議論を受けてのものだった。安達に先立ち、2人の町内会長(当時)が質問に立っていた。
まず一色町西部の6町内会をまとめる「西部小校区代表町内会長」の三矢忠(66)が、新たに転入する外国人住民や若い日本人の世帯から「町内会への加入を拒否されるケースが増えています」と訴えた。
一色町南部の四区町内会長の稲垣豊(70)も、3年ほど前から新築住宅に移り住む外国人住民が増えている現状を挙げ、一部とは言葉の壁から「コミュニケーションがうまく取れません」と説明。市に対し転入者に町内会への入会を促したり、町内会長が転入者宅を訪れる際に通訳を派遣したりするよう要望した。
子どもの見守りや防災訓練、ごみステーションの管理、餅つきなどの交流イベントを担う町内会は、地域の住民でつくる任意団体で、入会するかどうかは個人の意思に委ねられる。
それでも、やりとりに悩みながら外国人住民らに入会を呼びかけてきた稲垣は願う。
「みんなで一緒に、楽しい街をつくっていきましょうよ」
=文中敬称略。次回は9日に掲載予定です。
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