医療機関で子どもの医療費助成などを受ける際に、マイナンバーカードに健康保険証機能を持たせた「マイナ保険証」の提示だけで済む自治体が、今年度末に1400超に増える見通しであることがデジタル庁のまとめでわかった。医療機関側にも利点があり、現状の倍以上で全市区町村の約8割に及ぶことになる。
マイナ保険証を活用した医療費助成の仕組み
患者の資格情報をオンラインで確認するため、政府は2023年度に情報連携システム「PMH(Public Medical Hub)」の運用を始めた。医療機関や薬局が患者のマイナ保険証をカードリーダーで読み取ると、資格情報が取得できる仕組みだ。
従来の手続きとの違い
従来は、子どもや難病患者らが医療機関などで医療費の無償化や助成などの措置を受けるには、窓口で健康保険証や資格確認証などと、自治体が発行する受給者証をセットで提示する必要があった。受給者証を忘れた場合は、いったん医療費を支払った上で自治体の窓口などで払い戻しを申請する手間がかかった。
システム導入によるメリット
システムを導入した自治体では、患者はマイナ保険証のみの持参で済むようになる。医療機関や薬局も患者情報の確認や手作業による情報入力が不要になり、負担が軽減される。
導入状況と今後の見通し
5月10日時点で600超の自治体がPMHを導入している。政府はPMHとの連携に必要なシステム整備費用を自治体や医療機関などに補助しており、来年3月末までに1400超の自治体で導入を終える見込みという。
さらなる活用事例
一部の自治体では、PMHを活用し、予防接種や自治体検診の前に予診票などをスマホで入力すれば、マイナカードを接種券や受診券として使える取り組みなども始めた。政府はシステムを導入する自治体を増やし、マイナ保険証の利用登録を約9400万件からさらに拡大したい考えだ。



