別府市の公共ライドシェア「湯けむりライドシェア」、インバウンド需要で実証期間延長
別府市の公共ライドシェア、インバウンド需要で実証延長

別府市の公共ライドシェア、インバウンド需要で実証期間延長

大分県別府市は、昨年4月から実証運行を開始した公共ライドシェア「湯けむりライドシェアGLOBAL(グローバル)」の昨年度実績を発表しました。インバウンド(訪日外国人客)の利用が堅調で、今年3月末までの年間乗車数は1万5476件に達しました。一方、配車依頼が集中する時間帯にドライバーが不足し、希望者を送迎できないケースも見られ、市は対策を検討しています。

実証運行の背景と仕組み

実証運行は、コロナ禍後のインバウンド増加に伴い、路線バスの混雑やタクシー不足が顕在化したことを受けて市が開始しました。乗車地または降車地が市内であれば、配車アプリ「Uber」や「GO」で予約可能で、利用者は通常のタクシー運賃に迎車料金500円を加えた額を支払います。ドライバーは事前講習を受けた市職員や市民が各自の都合に合わせて担当し、現在133人が登録しています。

実績と延長

市は当初、実証期間を今年3月までとしていましたが、観光客らの需要増加が見込まれるため、来年3月末まで1年延長しました。昨年度の送迎件数1万5476件で約4570万円の収益があり、そのうち約3割にあたる5225件がインバウンドの利用でした。今年度に入っても利用は好調で、大型連休中(4月29日~5月6日)には833件(前年同期比381件増)の乗車があり、観光施設や宿泊施設への送迎が多かったと報告されています。

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ドライバー不足と今後の対策

一方、拡大する需要に十分対応できていない実態も明らかになりました。昨年5月から今年3月までの配車依頼2万2613件のうち、3割超の7229件で空車のドライバーがいないなどの理由で配車できませんでした。市は今後、曜日や時間帯別の需要を分析し、多くの依頼が予想される時間帯に一人でも多くのドライバーが稼働できる方策を検討する方針です。

長野恭紘市長は定例記者会見で、「夏休みや年末年始などの繁忙期にも移動需要の高まりに万全の態勢で対応し、別府の観光と市民生活を支える地域交通の一つとして役割を果たしていく」と述べました。

由布市への広域展開調査

別府市は、交通事業者などで構成する公共交通活性化協議会を開き、「湯けむりライドシェアGLOBAL」の発着地点に期間限定で同県由布市を追加し、両市間の広域移動需要を調査する方針を決めました。別府市と由布市は昨年12月に「世界一の温泉観光都市」を目指す観光連携協定を締結しており、両市間の移動を円滑にする公共交通網の強化を目指しています。調査は8月11~16日のお盆期間と、12月28日~来年1月3日の年末年始に行われ、結果を踏まえて公共交通網強化の対応を検討します。

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