企業・団体献金の抜本的な見直しが、今国会でも実現しない公算が大きくなっている。野党時代に「完全廃止」を訴えていた日本維新の会が連立政権に入ったことで、与党の立場から衆院議員の定数削減を優先させる動きが強まっている。裏金問題をきっかけに浮上した企業・団体献金の見直しは、結局温存される可能性が高まっている。
自民と維新の共同法案は抜本改革に遠い
自民党と日本維新の会は10日、企業・団体献金のあり方を議論する第三者機関を国会に設置する法案を衆院に共同提出した。この法案は昨年の臨時国会にも提出されたが、衆院解散で廃案となったものと同じ内容であり、献金の抜本的な見直しにはほど遠い。
連立政権発足前の対立
昨年10月に連立政権が発足するまで、企業・団体献金をめぐる自民党と維新の主張は真っ向から対立していた。自民党は「禁止より公開」として存続を掲げ、野党時代の維新は「完全廃止」を強く訴えていた。
しかし、連立政権合意書では、政治資金のあり方について「高市総裁の任期中に結論を得る」と記すにとどめ、代わりに維新の主張に沿って衆院定数削減が盛り込まれた。この結果、企業・団体献金の抜本改革は後回しにされる形となった。
野党にも勢いなし
一方、野党側にもかつての勢いは見られない。合流前の立憲民主党は「廃止」を訴えていたが、次第に廃止論は影を潜めていった。
今年3月には、中道改革連合と国民民主党が献金の「規制強化」で足並みをそろえた。具体的には、寄付の受け皿を政党本部と都道府県組織に限定し、寄付する側の年間上限を1億円、同一の政治団体には2000万円に制限する法案を共同提出した。
与野党双方の法案は今月15日以降に審議入りする見通しだが、抜本改革には至らないとの見方が強い。



