高市早苗首相は8日、2025年の自民党総裁選を巡り、自身の陣営が対立候補を批判する内容の動画を作成し、SNSで大量拡散したとする共同通信の報道について、「私自身も私の事務所も、他の候補者を誹謗(ひぼう)したり、中傷したりしたことはない」と改めて否定した。首相官邸で記者団の質問に答えた。
共同通信の報道によると、高市氏の陣営から相談を受けた男性が、対立候補に批判的な動画を作成し、SNSで拡散したと証言。さらに、高市氏の地元秘書と男性がメッセージをやりとりした携帯電話の番号が、秘書のものと確認されたとしている。
これに対し首相は、男性との「面識はない」と主張。その「面識」の意味について、「実際にお会いして名刺交換し、相手の所属や氏名をちゃんと承知していることはない」と述べ、単に顔を合わせただけでは面識に当たらないとの認識を示した。
週刊文春が4月下旬に報じて以降、首相は他候補を中傷する動画の作成や発信を第三者に依頼したことはないと一貫して主張してきた。この日も「私はこれまで答弁してきた。それは揺るぎない」と述べ、「私の事務所もそういうことをすることはないし、ましてや第三者に依頼することもない」と強調した。
一方、野党側は首相の説明に疑問を呈しており、今後の国会審議で追及を強める構えだ。首相の「面識」の定義が、事実関係の解明を曖昧にするものだとの批判も出ている。



