大阪都構想の住民投票対象拡大案に維新市議団が強く反発
大阪府の吉村洋文知事(日本維新の会代表)が目指す大阪都構想について、3度目の住民投票をめぐり、吉村氏と維新の大阪市議団との間に対立が深まっている。吉村氏が住民投票の対象を府内全域に拡大する可能性を示唆したのに対し、市議団側が「違う」と強く反発しているためだ。
吉村知事が府全域での住民投票に言及
吉村氏は4月1日、記者団に対し、自民党と維新が合意した「副首都」構想の関連法案の骨子を踏まえ、府と大阪市が副首都に指定された場合、府の名称を「大阪都」に変更することを視野に入れる考えを説明した。その上で、「『都』を目指すということであれば、府全域の住民投票にするという法案になっている」と主張した。
過去2回の住民投票は大阪市のみを対象としていたが、吉村氏は名称変更の場合は府全域に拡大できるとの見解を示した。これは、国政で自民党と協議中の副首都構想に絡む動きとして注目されている。
維新市議団が緊急総会を開催し反発
これに対し、維新の大阪市議団は4月2日、緊急の議員団総会を開催。終了後、竹下隆幹事長が記者団に応じ、都構想は市を廃止する制度改革であることを踏まえ、「市に暮らしている人に寄り添ってすべきだ」と批判した。
竹下幹事長は「市内のことを府民の皆さんに決めていただくというのは違う。府の名称変更と、都構想の是非に関する住民投票は切り分けた方がいいのではないか」と述べ、自身の考えを総会で説明したことを明かした。市議団は、住民投票の対象拡大に強く反対する姿勢を鮮明にしている。
党内協議の遅れや対立の深刻化も懸念
今回の対立により、大阪都構想の住民投票に向けた党内協議がずれ込む可能性も指摘されている。吉村氏と市議団の溝がさらに深まっており、今後の調整が注目される。
副首都法案の内容が固まらない状況も重なり、大阪都構想をめぐる議論は複雑化している。市民や府民の意向をどう反映させるかが今後の焦点となりそうだ。
大阪都構想は、大阪市を廃止して特別区を設置する制度改革を目指すもの。過去に2度の住民投票が実施され、いずれも僅差で否決されている。3度目の挑戦をめぐる動向は、今後の大阪の行政体制に大きな影響を与えるとみられている。



