小池都知事の特別秘書・村山寛司氏が退任へ 後任に中村副知事、新副知事に山下財務局長
小池百合子・東京都知事を2019年から補佐してきた特別秘書の村山寛司氏(75)が、近く退任することが明らかになった。複数の関係者が情報を確認し、都庁内で動きが具体化している。小池知事は後任の特別秘書に中村倫治副知事(61)を充て、新たな副知事として山下聡財務局長(59)を起用する方針を固めた。現在開会中の都議会第1回定例会に、副知事の人事案を提出する予定だ。
村山氏の経歴と都政への貢献
村山氏は環境局長や財務局長を歴任し、石原慎太郎都政時代の2010年から2012年にかけて副知事を務めた実績を持つ。その後、東京メトロの副社長や東京信用保証協会の理事長などを経て、2019年5月に小池知事の特別秘書(政策担当)に就任した。
都政全般にわたる豊富な知見を活かし、4人の副知事を統括する「大副知事」とも称される存在だった。新型コロナウイルス感染症への対応、東京オリンピック・パラリンピックの開催実現、「未来の東京」戦略(現在の「2050東京戦略」)の策定など、重要な政策面で小池知事を支えてきた。
政治調整役としての手腕
副知事時代から都議会自民党幹部との強固なパイプを築いており、特別秘書就任当初は「知事野党」として対立していた自民党との調整役も担った。その結果、関係改善に大きく貢献し、都政の円滑な運営に寄与した。
特別職である特別秘書は、条例に基づいて最大2人まで設置可能で、副知事とは異なり退任や就任に議会の同意を必要としない。この制度を活用した柔軟な人事が進められている。
新体制で国との交渉強化へ
現在、国の主張する「都と46道府県の税収格差」是正(偏在是正)への対抗が都政の重要課題の一つとなっている。政府・与党とのさらなる関係構築に尽力してきた中村氏を後任の特別秘書に、財務に精通した山下氏を新副知事に起用することで、国側との本格的な交渉に臨む姿勢を明確にした。
政務を担当する特別秘書の宮地美陽子氏に加え、IT大手「ヤフー」の元会長である宮坂学氏、都職員出身の栗岡祥一氏と松本明子氏ら3人の副知事は、引き続き小池知事を支えていく方針だ。
今回の人事異動は、都政の重要局面における戦略的な布陣変更として注目を集めており、今後の政策展開に大きな影響を与えることが予想される。



