名古屋城復元「切腹」発言、第三者委はパワハラ認定せずも「やむを得ない状況」と指摘
名古屋城復元「切腹」発言、第三者委はパワハラ認定せず

名古屋城復元問題で第三者委員会が報告書を提出、「切腹」発言はパワハラ認定せず

名古屋城の天守を「史実により忠実な木造復元」することをめぐり、市民討論会で障害者に対する差別発言が発生し、市職員らが制止しなかった問題に関連して、当時の河村たかし前名古屋市長の職員への言動がパワハラに該当するか調査していた第三者委員会は、2026年3月24日、報告書を名古屋市に提出しました。

パワハラ認定はされないものの、「やむを得ない状況」と指摘

委員会は、検討した9つの事案すべてについて、パワハラには当たらないと結論づけました。しかし、報告書では「パワハラと受け止める職員が現れたとしてもやむを得ない状況」と明確に指摘しています。この背景には、職員の間で河村前市長の意向を気にしなければならない環境があったことが、市の委員会による分析で明らかになっており、一部の職員が発言を「パワハラ」と感じていた事実も浮き彫りになりました。

「切腹だ」発言は「適切とは言いがたい」が、冗談と受け取られていた

第三者委員会は、職員ら延べ40人へのヒアリングを実施し、河村前市長や当時の副市長の言動を詳細に検証しました。特に、河村前市長が復元が実現しない場合は「切腹だ」と発言した件については、「適切とは言いがたい」と評価しました。しかし、多くの職員がこれを河村氏特有の冗談として受け取っていたことから、「業務上必要かつ相当な範囲を超えない」と判断し、パワハラとは認定しませんでした。

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また、職員に対して「代わってもらわなければ」と人事権を発動するかのような発言についても、音量や表現、口調が特定できないとして、一般論として適任でなければ異動の可能性があることを述べたに過ぎないと結論づけています。

広沢現市長は「時流に合わない」と研修の必要性を強調

調査結果を受け、広沢一郎名古屋市長は記者団に対し、「『お前』呼ばわりや呼び捨てといったことは時流に合わないこともあり、研修を通して避けるようにして参りたい」と述べました。この発言は、職場環境の改善に向けた取り組みを示すものとして注目されています。

河村前市長は「執行責任を果たす覚悟だった」と主張

一方、河村前市長は24日夜に報道陣の取材に応じ、「議会も含めて決めたことで、公務員として執行責任がある。そういう覚悟でやってきたので、パワハラに当たらないのは当然」とコメントしました。名古屋城復元への強い意欲を背景に、自身の言動を正当化する姿勢を見せています。

名古屋城の復元をめぐっては、2023年に開催された市民討論会で、エレベーター設置を求めた障害者の男性に対し「我慢せえ」などの差別発言があり、河村前市長ら市側が制止しなかった問題が発生しています。この事件を契機に、市の対応や職場環境が広く議論されることとなりました。

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