滋賀県知事選挙(7月5日投開票)に、同県栗東市の不動産会社役員、大隅元侍(もとし)氏(42)が10日、無所属での立候補を表明した。大隅氏は県庁での記者会見で、地域交通の維持・充実のための財源として県が導入を検討する新たな税に反対し、「物を買う自由が奪われ、経済が硬直する」と批判した。
立候補の背景と主張
大隅氏は栗東市出身で、立命館大学経営学部を卒業後、同市役所などに勤務した経験を持つ。会見では「知事になりたいのではなく、県民の皆さまが私を動かしてくれた」と出馬の動機を語り、県民の声を反映した政治を目指す姿勢を示した。
県の交通政策については、「鉄道を残したいのか、生活圏の交通網を残したいのか、高齢者の孤立を防ぐのか分からない」と疑問を呈し、交通税によって県民の可処分所得が減少することに懸念を示した。また、知事の退職金について、1期ごとに支払われる現行制度を批判し、「何期務めても一人800万円まで減らすべきだ」と主張。退職金が所得税の控除を受けていることを挙げ、「野球選手以上にもらっている。知事に(お金を)出し過ぎだ」と指摘した。
県政の評価と自己の立場
大隅氏は、嘉田由紀子元知事、三日月大造知事と続く県政を「リベラル」と評し、知事の多選にも疑問を呈した。自身については「地元愛をしっかり持っている保守」と述べ、伝統的な価値観と地域密着型の政治を掲げた。
選挙戦の構図
知事選には、4期目を目指す現職の三日月大造氏(55)と共産党県副委員長の坪田五久男氏(67)がすでに立候補を表明している。出馬の意向を示していた大津市の会社員、坂本正明氏(57)は9日、「一身上の都合」を理由に断念した。これにより、大隅氏を含む3人が主要な候補となる見通しだ。
公開討論会の予定
18日の告示を前に、県フリースクール等連絡協議会は12日、立候補予定者を招いた公開討論会を大津市のコラボしが21で開催する。テーマは「不登校をめぐる状況と多様な学びの場を保障するために」。不登校の子どもたちの状況やフリースクールへの公的支援、利用料金の保護者助成、不登校支援に特化した連絡協議会の設置などについて討論が行われる。当日は、フリースクール運営関係者や保護者、子どもたちも発言する予定で、時間は午後6時から7時まで、予約不要、参加無料となっている。



