神奈川県鎌倉市で終戦直後に開学した私立の大学校「鎌倉アカデミア」が、創立80周年を迎えた。これを記念して、鎌倉市中央図書館では資料展示が始まっており、6月13日には開学の地である同市材木座の光明寺で「記念祭」が開催される。
鎌倉アカデミアの歴史と功績
鎌倉アカデミアは、1946年5月に市内の知識人らが中心となって発足した。文学科、演劇科、産業科が設置され、多くの文化人や学生が集まった。資金難により大学昇格はかなわず、約4年半で閉校したが、教授陣には哲学者の三枝博音、小説家で詩人の高見順、歌人の吉野秀雄らが名を連ねた。また、学生には後に作家となる山口瞳や作曲家のいずみたくらがおり、彼らはそれぞれの分野で大きな功績を残した。
展示内容の詳細
市中央図書館1階と3階では、当時の授業風景や学生たちの写真、学校の見取り図、入試問題など、幅広い資料が展示されている。教授陣や卒業生の著書も並び、鎌倉アカデミアが戦後の文化史に与えた影響の大きさを実感できる。
展示を担当した同図書館近代史資料室の平田恵美研究員(80)は、「卒業生の多くが他界したが、市内の若者が80周年記念祭を開こうと声を上げてくれた」と感慨を語る。さらに、「今、世界は戦争の時代に突入したともいえる。終戦直後に鎌倉アカデミアが生まれたのはなぜか、戦争と平和とは何かに思いをはせてもらえたら」と願いを述べた。資料展示は6月30日まで行われている。
記念祭のプログラム
6月13日に行われる「創立80周年記念祭」では、教授や学生の「文化的遺伝子」を受け継ぎ、未来につなぐことをテーマにした座談会が開かれる。また、鎌倉アカデミアで行われた演劇科の授業を再現する演劇ワークショップや、演劇科1期生らが結成した「人形劇団ひとみ座」による公演も予定されている。
記念祭は午前10時からで、入場料は千円。高校生以下は無料となっている。



