郡山市の磐越自動車道で発生し、新潟市の北越高の男子生徒1人が死亡したマイクロバス事故は、6日で発生から1カ月を迎えた。県警は、バスを運転していた新潟県胎内市の無職の男(68)=自動車運転処罰法違反(過失致死傷)容疑で逮捕=が事故を起こした原因について詳細な調査を進めている。一方で、運行経緯を巡り、バスを手配した運行会社「蒲原鉄道」(新潟県五泉市)が無許可で営業運行する道路運送法の「白バス」行為に当たるかどうかについても、立件を視野に入れた捜査が行われている。
白バス行為の実態解明へ
捜査関係者によると、白バス行為を巡り、同社側は男にバスの運転を依頼する前に、別の人物にも運転を打診していたとみられる。その人物が断ったため、男が代役としてバスを運転することになったという。県警は、同社側が男以外にも「白ナンバー」のバスの運転手を依頼していた可能性も含め、同社への家宅捜索で押収した資料などから実態の裏付けを進めている。
専門家の見解
交通犯罪論などを研究する東京都立大の星周一郎教授によると、「白バス」行為に該当するのは、有償で旅客を運送する事業を「経営している」と認定される場合だという。経営として成り立つかどうかは、同社の報酬の有無や、継続して行う可能性があったかなどで判断される。
事故原因の捜査
過失運転致死傷容疑について、男は制限速度が80キロの現場を「90~100キロ出していた」と供述している。現場は緩やかな右カーブで、男の供述通りであれば、カーブを曲がりきることに大きな困難があるとは考えにくく、県警は事故当時のバスの速度や、速度以外の事故原因を詳しく捜査している。地検郡山支部は男を鑑定留置し、刑事責任能力などを調べている。
事故の概要
事故は6日午前7時40分ごろ発生。男が運転するバスが道路脇のクッションドラム(緩衝設備)にぶつかり、ガードレールが突き刺さった後も止まらず、20~30メートル走行した。乗車していた男子生徒=当時(17)、新潟市=が死亡し、17人が重軽傷を負った。
各自治体で対策進む
磐越道のバス事故を受け、県内では各自治体が対策を進めている。郡山市教委では5日までに、市立学校75校を対象に実施した実態調査を行い、全学校で国土交通省のガイドラインを順守した業者に依頼していたことを確認した。また、いわき市教委では市内の小中学校に対し、部活動の遠征などの移動時にレンタカーの使用を控えるよう指示を出している。



