高市首相、自衛隊派遣は「状況を見て判断」 法的評価は明言せず
高市早苗首相は2026年3月25日の参院予算委員会において、ホルムズ海峡への機雷掃海を目的とした自衛隊派遣に関して、現時点では具体的な決定がなされていないことを明らかにした。首相は「今後の対応については、その時の状況を踏まえ、法律にのっとって判断していく」と述べ、慎重な姿勢を示した。
日米首脳会談での協力強化を強調
委員会の冒頭で、首相は先日行われた日米首脳会談について報告し、「経済安全保障を含む幅広い分野で、日米同盟の質を高める具体的な協力を確認できた」と強調した。この発言は、両国間の連携強化をアピールする意図が込められている。
立憲民主党会派の広田一氏が、停戦後の自衛隊による機雷掃海の可能性について質問すると、首相は「将来的な派遣の可能性は、機雷の位置づけなども含め、状況を見極めた上で法的に判断する必要がある」と答弁。これに対し、小泉進次郎防衛相は「状況が好転した際に、自衛隊が法律上可能な行動を整理しておくことは当然だ」と補足した。
法的評価への言及を回避
重要な点として、首相は米国によるイランへの軍事攻撃に対する法的評価については、明確な言及を避けた。この姿勢は、国際情勢の複雑さを考慮し、慎重な対応を取る政府の方針を反映している。
委員会では、以下のような議論が交わされた:
- 自衛隊派遣の法的根拠について、憲法9条の制約が議論された。
- 広田氏は「機雷掃海も射程に入っていると理解した」と述べ、政府の見解を引き取った。
- 首相は「できることとできないことを伝えた」と説明し、限定的な対応を示唆した。
この審議は、首相の訪米を受けて開催された集中審議の一環であり、安全保障政策の今後の方向性が焦点となった。政府は、ホルムズ海峡の安全確保に向けた貢献を検討しているが、具体的な派遣計画は未定のままである。
全体として、高市首相は自衛隊派遣に関して柔軟な姿勢を見せつつも、法的評価については慎重に言葉を選び、国際的な緊張緩和を優先する姿勢を打ち出した。今後の情勢変化に応じた対応が期待される。



