気候変動適応計画の全面改定へ向け政府が本格議論を開始
政府は17日、地球温暖化に伴う災害被害の軽減を目的とした「気候変動適応計画」の見直しに向けた議論を正式に開始しました。この計画は、温室効果ガス削減方針を示す「地球温暖化対策計画」と並ぶ政府の重要な政策指針であり、両輪として気候変動問題に取り組む姿勢を明確にしています。
最新の科学的知見を反映した分野横断的な対策を検討
今回の改定作業では、最新の気候変動影響評価報告書の知見を踏まえ、災害、農業、健康、産業など多岐にわたる分野で横断的に実施できる適応策を重点的に検討します。特に、熱中症予防対策や農作物の品質低下防止策など、具体的な施策の強化が期待されています。
環境省が16日に公表した最新の影響評価報告書は、現在から将来にわたって気候変動が社会経済に及ぼす多様なリスクを詳細に示唆しています。報告書では、適応策が地域単位で実施されることで大きな効果が期待できる点が強調されており、今回の計画改定では国全体の枠組みと地域の実情を結び付けた取り組みが重要視されます。
石原環境相が適応策推進の緊急性を強調
17日に開催された政府の気候変動適応推進会議には、環境省をはじめ農林水産省、厚生労働省など関係省庁が参加しました。議長を務める石原宏高環境大臣は会議で、「気候変動は地域社会や経済システムに危機的な影響を与える可能性が高まっており、適応策の推進は喫緊の課題である」と述べ、計画改定の重要性を強く訴えました。
政府は、2026年3月までの閣議決定を目標に、強靱で持続可能な経済社会システムの構築を目指す方針です。今回の計画改定を通じて、気候変動による様々なリスクに対して、より効果的かつ迅速に対応できる体制の整備が進められる見込みです。