NPT再検討会議でビエット議長が緊急メッセージ 成果合意の重要性を力説
27日に開幕を控えた核拡散防止条約(NPT)再検討会議の議長を務めるベトナムのドー・フン・ビエット国連大使が17日、ニューヨークで記者会見を行いました。ビエット議長は、過去2回の会議が最終文書の採択に失敗した経緯を踏まえ、「今回も失敗すればNPT体制に深刻な打撃を与える」と強い危機感を示しました。その上で、形式にこだわらず「何らかの成果に合意することが極めて重要だ」と強調し、国際社会への強いメッセージを発信しました。
核保有国の軍拡と中東情勢が会議に影を落とす
ビエット氏は、現在の国際情勢について「最も難しい時期に会議が開かれる」との認識を明らかにしました。核保有国による軍拡が進む中、NPTが弱体化すれば核拡散のリスクが高まると指摘。全ての加盟国に対し、「NPTに引き続き関与するという強いメッセージを国際社会に示してほしい」と訴えかけました。
さらに、米国とイスラエル、イラン間の戦闘の行方が「再検討会議に重大な影響を与える」と懸念を表明。会議では、この戦闘やイランの核開発問題について議論する場を設ける考えを示しました。これにより、中東情勢が核軍縮議論に直接影響を及ぼす可能性が浮き彫りになりました。
被爆者の参加が核兵器の現実を伝える貴重な機会に
また、ビエット議長は、被爆者や広島、長崎の両市長らが会議に参加することについて、「特に被爆者は世界の人々が核兵器使用の結果について理解する上で貴重な存在だ」と述べました。被爆者の証言が、核兵器の非人道性を国際社会に改めて認識させる重要な役割を果たすと期待を寄せています。
今回の再検討会議は、NPT体制の存続がかかった重要な局面を迎えており、以下の点が注目されます:
- 過去2回の失敗を乗り越え、成果文書を採択できるか
- 核保有国と非保有国の対立をどう調整するか
- 中東情勢などの地政学的リスクが議論にどう影響するか
- 被爆者の声をどう核軍縮プロセスに反映させるか
ビエット議長のリーダーシップの下、国際社会が一致団結して核拡散防止に取り組めるかが問われる会議となりそうです。



