デモ参加者の調査を否定 高市首相がインテリジェンス法案で答弁
インテリジェンス(情報収集・分析)機能の強化に向けて「国家情報会議」と「国家情報局」を新設する関連法案の審議が、衆院内閣委員会で2026年4月17日に行われました。高市早苗首相が出席し、野党側からは運用面での懸念が相次いで指摘されました。特に、デモや集会の参加者が調査対象となる可能性について質問が集中し、首相は否定的な見解を示しました。
「普通の市民は調査対象にならない」と首相が強調
中道改革連合の長妻昭氏は、「政府の政策に反対するデモや集会に参加しただけの人に対して、顔写真の撮影や本名・職業を調査することはしないか」と厳しく追及しました。これに対し、高市首相は「反対するデモや集会に参加していることのみを理由に、普通の市民が調査対象になることは想定しがたい」と明確に否定しました。
さらに長妻氏は、「首相や閣僚のスキャンダル追及に関連して、マスコミや野党の動向調査も行わないか」と質問を重ねました。首相は「もっぱらマスコミや野党の追及をかわすといった目的だけで、情報活動を行うことは想定されない」と述べ、「特定の党派を利する目的で情報の収集、集約を命ずることも決してない」と強く強調しました。
野党側はプライバシー侵害の懸念を指摘
国民民主党の森洋介氏は、インテリジェンス政策の推進に伴い、個人のプライバシーが侵害されるリスクがあると指摘しました。特に、特定秘密保護法の運用を監視する情報監視審査会について、「権限を強化していくべきではないか」と提案し、法案の透明性と監視体制の充実を求めました。
首相はこれに対し、将来的な運用面での課題に言及しつつも、国民の権利を尊重する姿勢を示しました。審議では、以下の点が焦点となりました:
- デモ参加者や一般市民への調査の限界
- マスコミや野党に対する情報収集の禁止
- プライバシー保護と監視体制のバランス
この法案は、政府がインテリジェンス機能を強化し、国家安全保障の向上を目指す一方で、国民の自由や権利をいかに守るかが大きな課題となっています。今後の審議では、野党側からさらなる詳細な質問が予想され、法案の内容と運用方法について議論が深まる見込みです。



