イランとオマーンがホルムズ海峡の航行安全で協議、専門家が複数案を提示
【カイロ=溝田拓士】オマーン外務省は5日、戦略的に重要なホルムズ海峡の安全な航行を確保するため、4日にイラン側と次官級協議を行ったことを明らかにしました。この協議は、イランが米軍基地などを標的にした攻撃を続ける中、海峡を挟んで対岸に位置するオマーンが独自の外交イニシアチブを発揮する動きの一環として注目されています。
専門家から複数の選択肢が提案される
発表によると、協議には両国の外務省高官や専門家が参加し、「海峡の円滑な通航を確保できる選択肢」について集中的な話し合いが行われました。専門家からは具体的な複数の案が提示され、今後、両国が共同でこれらの提案を詳細に検討していく方針です。ホルムズ海峡は世界の石油輸送の要衝であり、その安全確保は国際的な関心事となっています。
オマーンの仲介役としての歴史と最近の動向
オマーンはもともとイランと友好関係を維持しており、米国とイスラエルによる対イラン軍事作戦が2月末に始まる直前まで、イランの核開発問題を巡る米イラン協議の仲介役を務めていました。イランは戦闘開始後、米軍基地や米軍が使用する施設を持つ湾岸諸国への報復攻撃を繰り返し、一時はオマーンの港も標的にしたことがあります。
しかし、最近では戦闘終結後の地域安定化を見据え、オマーンとの協力関係を模索する動きがイラン側から見られています。この協議は、そうした背景の中で、ホルムズ海峡の航行安全という共通課題を通じて、両国が対話を深める機会となったようです。
オマーンの外交努力は、中東情勢の複雑さを考慮しながら、地域の平和と安定に貢献する可能性を秘めています。今後の協議の進展が、ホルムズ海峡の航行安全だけでなく、より広範な地域安全保障にも影響を与えることが期待されます。



