欧州空港業界、ホルムズ海峡閉鎖でジェット燃料危機に直面 3週間以内の不足を警告
【ロンドン=市川大輔】 英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)などが10日に報じたところによると、世界の空港が加盟する国際空港評議会(ACI)の欧州支部は、欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会に対し、ホルムズ海峡の航行が完全に再開されなければ、欧州の空港は3週間以内にジェット燃料が不足する恐れがあると警告した。この懸念は、運輸担当の欧州委員に宛てた文書で明らかにされ、燃料不足が空港の混乱を引き起こし、欧州全体に深刻な経済的影響をもたらす可能性があると指摘している。
燃料供給の脆弱性と価格高騰
欧州はジェット燃料の約半分をホルムズ海峡経由で輸入しており、このルートの閉鎖は供給網に大きな打撃を与えている。現時点では、EU域内でジェット燃料に関する監視は行われていないが、ACI欧州支部は供給状況の把握と代替燃料の確保を緊急に求めている。また、欧州のジェット燃料価格は、米国とイスラエルによるイラン攻撃前と比較して約2倍に上昇しており、既に経済的負担が増大している状況だ。
欧州委員会への要請と今後の見通し
ACI欧州支部の文書では、以下の点が強調されている:
- 燃料不足が空港の運営を混乱させ、フライトの遅延やキャンセルを引き起こす可能性。
- 欧州全体の経済に波及する影響、特に観光業や物流業への打撃。
- 早期の対策として、供給チェーンの監視強化と代替燃料源の開発が急務であること。
この警告は、中東情勢の緊迫化に伴うホルムズ海峡の航行制限が、欧州の航空産業に直接的な危機をもたらしていることを浮き彫りにしている。欧州委員会は、迅速な対応が求められる中、国際的な協調や外交努力を通じた解決が期待される。



