日米両政府は8日と9日の両日、東京都内で外務・防衛当局の実務者による定例の「拡大抑止協議(EDD)」を開催した。この協議では、米国の核抑止力を中心とした安全保障上の課題について議論が行われ、中国による「急激かつ不透明な核戦力の増強」が主要なテーマとして取り上げられた。日本政府は10日、協議の内容をまとめた共同声明を公表した。
協議の主な内容
共同声明によれば、日米両国は地域における核の脅威が増大している現状を踏まえ、日本の防衛能力の強化や米国の核戦力の近代化に関する取り組みについて意見を交わした。日本側は、年内に予定されている安全保障関連3文書の改定について、その検討状況を米側に説明したとされる。
中国とロシアへの対応
日本側は米国側に対し、軍備管理に関する中国やロシアとの対話を含む、戦略的安定のための多国間協議への積極的な取り組みを強く要請した。また、両国は北朝鮮の完全な非核化に向けた継続的な関与を改めて確認した。
実務的な活動
今回の協議では、机上演習が実施されたほか、参加者は海上自衛隊横須賀基地を訪問し、護衛艦「きりしま」の視察を行った。これにより、実際の防衛能力への理解を深める機会が設けられた。
拡大抑止協議の背景
日米拡大抑止協議は、核戦力を含む米国の軍事力によって日本への攻撃を抑止する「拡大抑止」の枠組みについて議論する場として、2010年から定期的に開催されている。今回の協議は、地域の安全保障環境の変化に対応するための重要な対話の一環として位置づけられている。



