核拡散防止条約(NPT)再検討会議の閉幕後、ドー・フン・ビエット議長(ベトナム)は22日夜、ニューヨークの国連本部で記者会見を開いた。議長は過去に被爆地の広島と長崎を訪問し、被爆者の痛みや苦しみを直接聞いた経験が、議長として最後まで成果文書の採択を目指す原動力になったと明かした。しかし、最終的に採択に至らなかったことについて「残念でならない」と述べ、深い悔しさをにじませた。
ビエット議長は、被爆者の体験を次世代が記憶し、「核兵器使用がもたらす人道的影響」を伝え続けることの重要性を強調した。また、核軍縮の進展には国際社会の継続的な努力が必要だと訴えた。
会見に同席した国連軍縮担当上級代表の中満泉事務次長は、「今回で3回連続となる失敗を真剣に受け止める必要がある」と指摘。成果文書不採択の原因を分析し、今後の交渉プロセス改善の必要性を訴えた。
NPT再検討会議は核拡散防止と核軍縮を議論する重要な場だが、加盟国間の意見対立が深刻化しており、合意形成が難しくなっている。今回の結果は、核兵器廃絶に向けた国際社会の結束の弱さを浮き彫りにした。



