ニューヨークで開催中の核拡散防止条約(NPT)再検討会議は21日、閉幕を翌日に控え、採択を目指す成果文書案を巡り大詰めの交渉を続けた。21日未明に配布された3度目の改訂版は分量が大幅に減ったが、各国の対立項目が依然として残り、全会一致で採択できるかどうか予断を許さない状況となっている。
議長が妥協を呼びかけ
21日の会合で、ドー・フン・ビエット議長(ベトナム)は「残された時間は少ない。妥協と柔軟性をもって検討してほしい」と訴えた。議長は同日の各国との協議を踏まえ、さらに改訂した最終案を提示するとみられている。
イランと米国が鋭く対立
複数の外交筋などによると、今回の改訂版に盛り込まれた「イランは決して核兵器を追求、開発、取得することはできない」との文言を巡り、削除を要求するイランと維持を求める米国が鋭く対立しているもようだ。この文言はイランの核活動を厳しく制限するもので、イランは自国の主権を損なうとして強く反発している。
北朝鮮関連項目も焦点
北朝鮮の非核化を支持し「核保有国の地位を得られない」とした項目は簡略化されたが、ロシアが削除を求める立場を堅持している。一方、日本、米国、韓国などは項目の維持を求めており、両者のせめぎ合いが続いている。北朝鮮の核開発を巡っては、国際社会の対応が分かれており、今回の会議でも意見の隔たりが浮き彫りとなった。
全会一致の行方
NPT再検討会議の成果文書は全会一致での採択が原則とされているが、現時点では主要国の立場の隔たりが大きく、採択の見通しは立っていない。会議は22日に閉幕予定で、最終的な合意に向けて残り時間はわずかとなっている。各国の外交努力が試される局面を迎えている。



