インドネシアのジョコ・ウィドド大統領は、首都をジャカルタから東カリマンタン州に移転する新首都「ヌサンタラ」を正式に発表しました。新首都は、ジャカルタの過密や環境問題などの課題を解決するための国家プロジェクトとして位置づけられています。
新首都「ヌサンタラ」の概要
ヌサンタラは、東カリマンタン州のペナジャム・パセル・ウタラ県とクタイ・カルタヌガラ県にまたがる地域に建設されます。総面積は約25万6000ヘクタールで、ジャカルタの約4倍の広さです。大統領は、新首都が「スマートシティ」として、環境に配慮した持続可能な都市を目指すと述べています。
移転の背景
ジャカルタは、交通渋滞や大気汚染、地盤沈下などの深刻な問題に直面しています。特に、ジャカルタの人口は約1000万人を超え、都市部への過度な集中が課題となっていました。首都移転により、これらの問題の緩和と、インドネシア全体の均衡ある発展が期待されています。
政府機関の移転計画
政府は、2024年から2025年にかけて、大統領府や各省庁などの主要な政府機関を新首都に移転する計画です。最初の段階では、約1万5000人の公務員が移転する見込みで、最終的には約150万人が居住する都市を目指しています。インフラ整備として、高速道路や鉄道、空港などの建設も進められます。
今後の課題
しかし、首都移転には莫大な費用がかかります。総事業費は約466兆ルピア(約3兆6000億円)と見積もられており、そのうち約20%が国家予算から、残りは官民連携(PPP)や民間投資で賄われる予定です。また、環境への影響や先住民族の権利保護など、解決すべき課題も多く残っています。
ジョコ大統領は、新首都建設を自身のレガシーと位置づけており、2024年の大統領選挙前に着工を目指しています。新首都の完成時期は未定ですが、政府は2045年までに主要機能の移転を完了させる方針です。



