食品包装簡素化で値上げ抑制、各社が知恵絞る 中東情勢影響
食品包装簡素化で値上げ抑制 各社知恵絞る

中東情勢の混乱によるナフサ不足の影響が食品業界に広がっている。企業は食品包装の簡素化を相次いで進め、包材や印刷インキの価格高騰に対応しながら商品の値上げを抑制しようと知恵を絞っている。ポテトチップスの包装が白黒に変わるほか、ケチャップやパスタにも同様の動きが広がり、食品メーカーだけでなくコンビニなど小売りも追随し始めた。

カルビーが主力商品の包装を簡素化

カルビーは5月下旬から、主力のスナック菓子「ポテトチップス」や「かっぱえびせん」など14商品の包装を順次、白と黒の2色に変更する。これにより印刷コストを削減し、値上げを抑える狙いだ。同社の広報担当者は「消費者の節約志向が強まる中、少しでも価格を据え置くための努力」と説明する。

カゴメもケチャップの外袋を透明化

カゴメも「カゴメトマトケチャップ」の一部商品で、外袋の白色印刷部分を減らし透明にする取り組みを開始。これによりインキ使用量を削減し、コスト上昇を吸収する。同社は「品質や味に影響はなく、環境負荷低減にもつながる」としている。

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インキ価格高騰の背景

印刷インキ工業会によると、原料の有機溶剤は十分に確保できており、インキの供給自体は問題なく続いている。しかし、中東情勢の混乱により調達先の変更や原油価格の上昇が取引価格を押し上げているという。このため、包装資材全体のコストが上昇し、各社は対応に追われている。

日清製粉グループの試算

日清製粉グループ本社は、包装資材のコストが2027年3月期に約100億円上昇すると見込んでいる。同社幹部は「消費は節約志向の流れが強く、できる限りの自助努力をする」と述べ、包装の簡素化や調達先の見直しなどで対応する方針を示した。

小売りにも広がる簡素化の動き

コンビニエンスストアやスーパーなど小売り各社も、プライベートブランド商品の包装を簡素化する動きを加速。セブン-イレブンは一部の弁当やサラダの容器を軽量化し、イオンは包装フィルムの厚さを減らすなど、業界全体でコスト削減の取り組みが広がっている。

食品包装の簡素化は、値上げ抑制だけでなく、プラスチックごみ削減などの環境対策としても注目されている。各社は消費者の理解を得ながら、持続可能な包装へと舵を切っている。

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