靴下の国内生産が存続の危機に直面している。老朽化が進んでいる専用の生産機を手がけた国内メーカーは撤退済みで、輸入も規制により極めて困難なためだ。靴下の国内向け供給に占める海外製品の割合は既に約9割に達し、保守点検を担う技術者の高齢化も影を落としている。日本靴下工業組合連合会が明らかにした。
セット工程の重要性
靴下の生産過程では、足型に靴下をはめて蒸気で圧力をかける「セット工程」と呼ばれる作業がある。専用の「セット機」を使い、編み上がった靴下を整った形やサイズに仕上げるのに欠かせない。
輸入規制の厳しさ
大型の蒸気釜を備えるセット機は、事故が起きれば爆発などの大きな被害が懸念され、輸入には厳格な規制が設けられている。このため、老朽化した機械の代替品を海外から調達することが極めて困難となっている。
国内メーカーがセット機の製造から撤退したことも、問題を深刻化させている。新たな機械を国内で調達する道は絶たれ、既存の機械を維持するしかないが、それも限界に近づいている。
さらに、保守点検を担う技術者の高齢化が進んでおり、若い世代への技術継承が進んでいない。このままでは、国内での靴下生産そのものが立ち行かなくなる恐れがある。
日本靴下工業組合連合会は、業界の存続に向けて何らかの対策が必要だと訴えている。しかし、具体的な解決策はまだ見えていない。



