政府は10日、社会保障国民会議で制度設計の議論が進む給付付き税額控除について、当面は現金給付に一本化した上で、将来的には税額控除を組み合わせる検討を続ける考えを示した。給付だけの制度にすることに対し、一部の党から反対意見が出ており、軌道修正したかたちだ。
給付付き税額控除は、税負担を減らす「控除」と、控除しきれない分を現金で支給する「給付」を組み合わせ、中低所得者の手取りを増やす制度だ。これまで政府は、事務負担の軽減などを考慮して「給付に一本化」する方針だった。所得に応じて細かく支援額を変えられるため、「住民税非課税世帯に一律給付」といった的を絞らない支援策とは異なるものの、「バラマキというふうに評価されても抗弁できない」(日本維新の会の藤田文武共同代表)という声が出ていた。
政府がこの日の国民会議に示した方針では、当面は給付のみで実施し、将来的に税額控除の導入を目指すとしている。これにより、制度の複雑さを避けつつ、中長期的な税制改革の道筋を残す狙いがある。与党内からは「給付だけでは持続可能性に疑問がある」との指摘があり、慎重な議論が求められる。
給付付き税額控除は、低所得者ほど手厚い支援となるよう設計される見通しで、具体的な給付額や所得基準は今後の議論で決まる。政府は年内の制度案取りまとめを目指しており、与野党の調整が続く。



