全日本空輸(ANA)と日本航空(JAL)が国際線で課す燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)について、2026年7月および8月発券分の金額が、北米・欧州行きで片道6万5000円前後となることが11日、明らかになりました。5月と6月の発券分は5万6000円でしたが、今回さらに引き上げられ、過去最高額を更新することになります。
中東情勢の悪化が燃料価格を押し上げ
この値上げの主な要因は、中東地域における地政学的リスクの高まりです。イスラエルとイランの対立激化などにより、航空機の燃料となるケロシン(灯油)の価格が世界的に高騰し続けています。航空各社は運航コストの上昇を吸収しきれず、サーチャージの引き上げを余儀なくされました。
往復で13万円、夏休み需要に打撃
往復では約13万円の負担増となり、夏休み期間の旅行需要に深刻な影響を及ぼす可能性があります。特に、家族連れや長期休暇を利用した海外旅行を計画していた消費者にとっては、予算超過を招く恐れがあります。
全日空と日航は、サーチャージを設定できる上限額を7月から引き上げ、ともに片道7万円前後に設定しました。しかし、政府からの補助金を考慮し、7月と8月に適用する実際の金額は上限よりも低く抑えられています。
算出方法と今後の見通し
両社は、航空燃料の主成分であるケロシンの2カ月ごとの平均価格と為替レートを基にサーチャージ額を決定しています。今回の7月・8月発券分には、4月と5月のケロシン価格が反映されており、その期間に価格が大幅に上昇したことが直接的な引き上げ理由です。
専門家は、中東情勢が短期間で改善しない限り、航空燃料価格の高止まりが続くと予想しています。そのため、今後のサーチャージも高水準で推移する可能性が高く、航空業界と旅行者の双方にとって厳しい状況が続きそうです。



