四国企業の賃金改善見込み、62.4%に
帝国データバンク高松支店は、2026年度の賃金動向に関する企業の意識調査結果を公表した。それによると、2026年度に正社員のベースアップや賞与・一時金の引き上げといった賃金改善を見込む四国企業の割合は62.4%となり、前年度の見込みから2.5ポイント減少したものの、過去最高だった前年に次ぐ過去2番目の高水準を記録した。
調査概要と賃金改善の状況
調査は2026年1月19日から31日にかけて実施され、四国地域の362社から有効回答を得た。なお、定期昇給は賃金改善に含めていない。賃金改善を見込む企業の割合が6割を超えるのは、過去最高だった前年に続いて2年連続となる。一方、賃金改善を「ない」とした企業の割合は8.8%で、前年度見込みから2.6ポイント減少し、調査開始以来初めて1割を下回り過去最低を更新した。
企業規模別の動向
従業員数別では、21~50人の企業で71.8%、6~20人で70.5%と、小規模・中規模企業で7割を超えた。また、51~100人の企業でも66.7%と、中規模企業での改善傾向が顕著に見られた。
業界別の賃金改善見込み
主要7業界別では、運輸・倉庫業が80.0%で最も高く、次いで卸売業68.6%、製造業65.9%、サービス業63.8%と続き、これらの業界で6割を超えた。
賃金改善の理由
賃金改善の理由(複数回答)を尋ねたところ、「労働力の定着・確保」が74.8%で最も高く、11年連続で7割以上を維持した。次いで「従業員の生活を支えるため」63.7%、「物価動向」46.9%、「最低賃金の改定」35.8%、「採用力の強化」32.3%、「同業他社の賃金動向」24.8%の順となった。
総人件費の見通し
2026年度の自社の総人件費が2025年度と比較して「増加する」と見込む企業は76.0%に上り、2026年度の総人件費は前年度から平均4.49%増加する見込みである。いずれも2016年度の調査開始以降で最高となった。
専門家の見解
帝国データバンク高松支店は、「賃金と物価の関係を安定した巡航軌道に乗せられるかが焦点となる。実体経済の上昇とともに賃上げを行うステージへ進めるかどうか、正念場の段階に来ている」と分析している。



