米ブルームバーグ通信は9日、米コーヒーチェーン大手スターバックスが日本事業の売却を検討していると報じた。関係者の話として、同社は投資銀行と予備的な協議を開始したという。売却額は4000億~5000億円規模となる可能性があり、日本事業の新規株式公開(IPO)も選択肢の一つとされている。
米国市場の不振と中国事業の売却
スターバックスは米国市場で値上げによる客離れなどが原因で業績が低迷しており、人員削減や店舗閉鎖を進めている。中国市場でも地元チェーンとの競争が激化し、2025年11月には中国事業の株式の60%を現地の投資会社に売却すると発表している。今回の日本事業売却も、こうした世界的な事業再編の一環とみられる。
日本事業の歴史と現状
日本はスターバックスにとって北米以外で初めて進出した海外市場であり、1996年に東京・銀座に1号店をオープンした。現在は約2100店舗を展開し、その9割を直営で運営。海外事業の中でも成功例とされてきた。ブライアン・ニコル最高経営責任者(CEO)は4月の決算会見で「日本は素晴らしい1~3月期の業績だった」と述べるなど、日本事業は堅調に推移している。
売却の狙い
堅調な日本事業を売却することで、米国事業の立て直しに必要な資金を確保する狙いがあるとみられる。スターバックスは米国市場での回復を優先し、海外事業の選択と集中を進めている。



