スバルは、ガソリン車工場を電気自動車(EV)も生産できるように改修した。EV需要の不透明感が増すなか、経営資源が限られる同社は、需要に応じて車種を切り替えることで、リスクを抑える体制を整えた。
矢島工場の改修と混流生産の開始
改修したのは矢島工場(群馬県太田市)で、10日に報道陣に公開した。同じ生産ラインでつくる「混流生産」が可能となり、EVは自社ブランドの「トレイルシーカー」と、トヨタ自動車ブランドの「bZ4xツーリング」を生産する。いずれも筆頭株主であるトヨタと共同開発した車両だ。
夏からは、自社のガソリン車も同じラインで生産する予定だ。多様な車種に対応できるように可動式の設備を取り入れたり、工程をトヨタに合わせたりすることで「究極の混流」を目指したという。
新工場も混流生産に切り替え
同県大泉町で建設中の新工場も、当初はEV専用とする計画だったが、ガソリン車も含めた混流生産に切り替える方針だ。これにより、需要変動に柔軟に対応できる体制を構築する。
米国市場のEV需要鈍化が背景
主要市場とする米国ではEV需要が鈍化しており、スバルはEV自社開発を延期するなど戦略見直しを迫られている。混流生産へのシフトはこうした環境変化に対応するための措置であり、スモールプレーヤーとしての生き残り戦略と言える。
スバルは、限られた経営資源を効率的に活用し、EVとガソリン車の両方を柔軟に生産することで、市場の不確実性に対応する方針だ。



