愛媛県新居浜市が、ふるさと納税の寄付額を増やすため、市内に住む動物画家・石村嘉成さん(31)に関連する返礼品を用意する方針を固めたことが、関係者への取材でわかった。昨年度の寄付額が目標の半分ほどに伸び悩んだことを受け、古川拓哉市長らが19日に石村さん宅を訪れて直接協力を依頼し、了承を得たという。市は「石村さんの人気を起爆剤にしたい」と意気込んでいる。
昨年度の寄付額は低迷
愛媛県がまとめた2025年度のふるさと納税実績(速報値)によると、新居浜市への寄付額は約3億7300万円で、目標の7億円の半分ほどにとどまった。前年度から約1億円減少し、県内11市の中で9番目という低調な結果に終わった。
この状況を打開しようと、今年度は目標を8億円に設定し、話題性のある返礼品の開発に奔走する中で、石村さんの活躍に注目が集まった。石村さんは自閉症と向き合いながら、父親の和徳さん(65)の支えを受け、常に複数の作品を並行して精力的に制作している。その作品は、多彩な動物の生き生きとした姿を捉えたもので、国内外で高く評価され、全国各地で展覧会が開催されている。
市長自ら直談判
19日には、寄付額増加に力を入れる「にいはま営業本部」の本部長を務める古川市長ら5人が石村さんと和徳さんと面会し、ふるさと納税の仕組みを説明。返礼品の制作協力を依頼したところ、石村さん側から前向きな返答が得られた。今後、具体的な返礼品の内容について協議を進める予定だ。
和徳さんは読売新聞の取材に対し、「具体的な内容はまだ決まっていないが、返礼品に協力することで市民サービスの向上につながるなら光栄です」と話した。古川市長は「地元の発展のために、知名度の高い石村さんの力をぜひ借りたい」と期待を寄せている。
新居浜市は、石村さんの作品を活用した返礼品で寄付額の大幅な増加を目指し、ふるさと納税の活性化を図る方針だ。



