山形県川西町の産直施設「かわにし森のマルシェ」に併設されたレストランが、多彩な味わいのもち御膳で人気を集めている。入り口に立つ「もち御膳」ののぼり旗が目を引き、多くの来店客が注文するという。
もち御膳の魅力
券売機でもち御膳(税込み900円)を選び着席すると、周囲の複数の客も同じものを注文しており、季節を問わない人気ぶりがうかがえる。運ばれてきたお膳には、五つのもちと箸休めのキュウリが並び、さらにもちが二つ入ったしょうゆ味の雑煮がセットになっている。
味の種類は、あんこ、地元特産の紅大豆を使ったきな粉、枝豆をすりつぶしたじんだん、納豆、クルミの5種類。どの味から食べようかと考えるひとときも楽しい。
提供の背景
サブマネジャーの角田美紀さん(61)によると、新型コロナウイルス禍で人流が途絶え、6週間営業を停止した後、再開した2021年2月にもち御膳の提供を始めた。10年前のオープン当初ももちを提供していたが売り上げが伸びず取りやめた経緯がある。今回はメディアなどで取り上げられたこともあり客足が伸び、次々と注文が入った。「番号札を渡し、何番の方ー!って配膳していたのを思い出す」と角田さんは振り返る。
もちのこだわり
もちは、町内の大塚もち加工センターから、地元産のもち米だけを使ったつきたてが毎朝届く。保温ジャーに入れ、注文が入るたびに調理主任の高梨亮さん(35)が手際よくちぎって用意する。プレート用は30グラム、雑煮用は20グラムが目安で、「表面がつるんとするように引っ張るような感じでちぎります」とコツを語る。高齢者からの注文も多いため、「のどにつまりやすいので、軟らかくなりすぎないよう、保温を切って、冷めて硬くなるよう気をつけています」と配慮を見せる。
スタッフの思い
角田さんと高梨さんはオープン当初から働いている。角田さんは元々産地直売所のファンで、秋田県の大学に進学した息子を訪ねる道中、産直施設をはしごしたこともたびたびあったという。現在はサブマネジャーとして直売部門の責任者も務める。
もち御膳は客の希望に応じてカスタマイズ可能。もちの数は変わらないが、全部納豆にしたり、雑煮だけにしたり、あんこを二つにすることもできる。直売で扱っているものなら、季節によっては大根おろしで食べたいという要望にも応じられるという。
レストランでは、日替わり定食やうどん、そうめん、ソフトクリームもよく出る。「直売の野菜を何かしら入れており、季節によって変わる野菜を食べてもらいたい」と高梨さん。角田さんも「店はお客さんとスタッフの距離が近く、顔見知りで、この野菜どうやって食べたらいいとか、会話も弾む」と親しみやすさをアピールし、これからも多くの客と縁を紡ぎたいと語る。
店舗情報
所在地は川西町中小松2534。レストランの営業は午前10時開始だが、もち御膳の注文は午前11時から午後4時(ラストオーダー)。直売所は午前9時半から午後6時(4~11月)。毎月第4水曜日が休み。問い合わせは0238-42-6664。



