ニューヨーク原油先物、終値が3年8か月ぶりに100ドル超えを記録
【ニューヨーク=木瀬武】 3月30日のニューヨーク原油先物市場において、代表的な指標であるテキサス産軽質油(WTI)の5月渡し価格の終値は、前週末比3.3%上昇し、1バレルあたり102.88ドルとなりました。この終値が100ドルを超えるのは、2022年7月以来、実に3年8か月ぶりの出来事です。
イラン攻撃開始以降の上昇率が50%を突破
米国とイスラエルが2月末にイラン攻撃を開始して以降、原油価格の上昇率は終値ベースで50%を超えています。この急騰は、中東地域における軍事衝突の激化に対する懸念が市場に広がっていることを反映しています。特に、トランプ米大統領が29日の英紙フィナンシャル・タイムズのインタビューで、イランの石油権益奪取に意欲を示した発言が、投資家の不安を煽る要因となっています。
ガソリン価格の上昇と経済への影響
全米自動車協会(AAA)の報告によると、この1か月間で1ガロン(約3.8リットル)あたりのガソリン平均価格は1ドル上昇し、3月30日時点では3.990ドルに達しました。原油価格の高騰は、以下のような経済への影響が予想されています:
- 物価上昇(インフレ)の加速
- 消費者の購買力低下による消費低迷
- エネルギー依存産業へのコスト圧迫
WTIの受け渡し場所である米オクラホマ州クッシングの貯蔵施設では、供給不安が高まっており、市場の緊張感が持続しています。中東情勢の緊迫化が続く限り、原油価格のさらなる上昇リスクが指摘されており、世界経済への波及効果が懸念されています。



