石油化学工業協会は21日、基礎化学品であるエチレンを生成する生産設備の2026年4月の稼働率が67.3%(速報値)となり、記録が残る1996年以降で最低を更新したと発表した。エチレンは洗剤や塗料、医薬品など多岐にわたる最終製品の原材料として使用される。中東情勢の緊迫化により原料のナフサの調達が困難になり、エチレンの製造コストが上昇。これが消費者向け関連商品の値上げにつながっている。
2カ月連続の過去最低
エチレン生産設備の稼働率は、3月の68.8%に続き、4月も過去最低を記録。2カ月連続での更新となった。同協会は、中東情勢の影響でナフサ価格が高騰し、エチレンの採算が悪化していることが主因と分析している。
関連商品への影響拡大
エチレンは化学製品の基礎原料であり、その価格上昇は洗剤、塗料、医薬品、プラスチック製品など幅広い分野に波及。すでに一部のメーカーでは、原材料費の高騰を理由に製品価格の引き上げを発表している。消費者にとっては、生活必需品の値上げとして直撃する可能性が高い。
今後の見通しとして、中東情勢の安定化がナフサ調達の鍵を握るが、現状では改善の兆しは見えず、エチレンの低稼働率と関連商品の値上げ傾向は当面続くと予想される。



