国内初のSETI研究組織が発足、来年8月に世界規模の合同観測を計画
地球外の知的生命体の存在を探る国内初の研究組織「日本SETI(セチ)研究会」が4月8日に正式に発足しました。この分野の第一人者であり、会長に就任した鳴沢真也・兵庫県立大学専任講師らが同日、神戸市内で記者会見を開き、詳細な活動計画を発表しました。
世界の天文台に呼びかけ、合同観測を実施へ
同研究会は、近く世界各地の天文台や研究機関に対して積極的な呼びかけを行い、来年2027年8月に合同観測を実施する計画を明らかにしました。この合同観測は、1977年8月に米オハイオ州立大学が捕捉した謎の電波信号「Wow!シグナル」の受信から50周年を記念する重要な取り組みとなります。
SETIは「地球外知的生命探査」の略称であり、アメリカを中心に長年にわたり研究が進められてきましたが、日本国内に正式な研究組織が設立されるのは今回が初めてのことです。鳴沢会長は記者会見で、「アルテミス計画によって月探査への関心が高まっている現代において、その先にある宇宙文明や知的生命体に対しても目を向けてもらえるような活動を展開していきたい」と意気込みを語りました。
50年前の謎の電波を再調査
1977年に受信された「Wow!シグナル」は、天文現象としては考えにくい特徴を持ち、地球外知的生命体からの通信ではないかと大きな議論を呼びました。この電波信号は非常に強い強度を示し、狭い周波数帯域に集中していたことから、自然現象ではなく人工的な起源が疑われています。
日本SETI研究会は、この歴史的な電波受信から半世紀が経過する節目に合わせ、当時と同様の方向にアンテナを向けて一斉観測を行うよう世界各国の研究機関に働きかけます。合同観測によって、同じ方向から新たな信号が検出されるかどうかを確認し、50年前の謎の解明に挑む方針です。
鳴沢会長はさらに、「日本の天文学や宇宙科学の技術力を活かし、国際的なSETI研究に積極的に貢献していきたい」と述べ、国内の研究者や機関の連携強化にも力を入れる考えを示しました。同研究会には、天文学、物理学、工学など様々な分野の研究者が参加しており、学際的なアプローチで地球外知的生命探査に取り組む体制が整えられています。



