生成AI(人工知能)が日本社会に及ぼす影響を定量的に評価する新たな指標「Japan AI Index」を構築するため、東京大学の松尾豊教授の研究室、AI企業パークシャテクノロジー(東京都)、米国AI企業アンソロピックが連携することを発表した。この指標は、政策立案や教育、投資判断など多岐にわたる分野での活用が期待される。4日に行われた記者会見で明らかにされた。
指標の概要と目的
新たに開発される「Japan AI Index」は、生成AIの利用データと国内の経済、教育などの分野における公的統計を組み合わせることで、各分野でのAI導入の進捗状況や、GDPなどの経済指標との相関関係を分析する。都道府県別の労働人口あたりのAI利用状況など、多様な側面から可視化を目指す。
連携体制と役割
アンソロピックが利用データを提供し、松尾研究室が分析を担当、パークシャテクノロジーが指標の普及促進のための企画を担う。成果は今秋にも公開予定で、政策立案、企業の業務設計、教育機関のカリキュラム開発などに活用されることを想定している。
産学連携の意義
パークシャテクノロジーの上野山勝也社長は記者会見で、生成AIの利用拡大に伴い社会に漠然とした不安が広がっていると指摘。「どの職業がどのように変化するのか、AI時代の教育は本来どうあるべきか。空中戦ではなく、データに基づいた議論の触媒となるような存在を産学連携で作りたい」と述べた。
今後の展開
指標の構築により、AIの社会実装の現状を客観的に評価できるようになり、より効果的な政策や教育戦略の策定が可能となる。松尾教授は「データに基づく議論を促進し、AIが社会に与える影響を正確に把握することで、日本全体のAI活用を促進したい」とコメントしている。



