マスク氏、日本訪問へ
イーロン・マスク氏が、Twitter(現X)を買収してから初めて日本を訪問することが明らかになった。複数の政府関係者によると、マスク氏は近く来日し、岸田文雄首相との会談を調整している。会談では、人工知能(AI)規制や半導体分野での協力が主要議題となる見通しだ。
マスク氏は、AIの危険性について繰り返し警鐘を鳴らしており、昨年には「AIの開発は人類文明にリスクをもたらす」と発言。一方で、自身が設立したxAIでは、対話型AI「Grok」の開発を進めるなど、AI分野での存在感を強めている。日本政府は、生成AIの開発・利用に関するルール作りを急いでおり、マスク氏との意見交換を通じて、国際的なAIガバナンスの枠組み構築につなげたい考えだ。
半導体協力も焦点
また、半導体分野での協力も重要なテーマとなる。マスク氏は、電気自動車(EV)大手テスラのCEOとして、車載半導体の安定調達が課題となっている。日本は、半導体製造装置や材料で強みを持ち、台湾や米国との連携を強化している。マスク氏と岸田首相は、サプライチェーンの強靭化や先端半導体の共同開発について議論する可能性がある。
マスク氏の来日は、日本のAI戦略や半導体政策に大きな影響を与えるとみられる。政府関係者は「マスク氏との直接対話を通じて、日本の技術力や規制の方向性をアピールする絶好の機会」と期待を寄せる。一方で、マスク氏の自由奔放な発言や行動が、会談の行方にどのような影響を与えるか注目される。
マスク氏はこれまで、中国や欧州を訪問しており、日本訪問は今回が初めてではないが、Twitter買収後は初となる。昨年10月に440億ドルでTwitterを買収して以降、広告収入の減少や従業員の大量解雇など、波乱の経営を続けている。日本での会談では、X(旧Twitter)の事業戦略についても話題に上る可能性がある。



