すし店チェーン「すしざんまい」で提供されていた日本酒が商標権を侵害しているとして、和歌山県の酒造会社の代表が損害賠償や使用差し止めなどを求めた訴訟の判決が28日、大阪地裁で言い渡された。松阿弥隆裁判長は侵害を認め、「すしざんまい」を運営する「喜代村」(東京)と製造元に対し、連帯して約3100万円の支払いを命じた。
判決の内容
判決によると、喜代村は2004年以降、秋田県の酒造会社に製造を依頼した日本酒「喜び」を店舗で提供していた。現在は提供をやめている。原告側は日本酒などで「よろこび」や「喜(よろこび)」を商標登録していた。
誤認混同の恐れ
判決では、「(ラベルの)送り仮名やふりがなの有無などで一部は異なるが、微差にとどまり、誤認混同を生じる恐れがある」と指摘した。
原告の酒造会社は、自社の商標と類似した名称の日本酒が提供されたことで、ブランド価値が損なわれたと主張。裁判所はこの主張を認め、喜代村と製造元に損害賠償を命じた。
喜代村側は「商標権を侵害する意図はなかった」と反論していたが、裁判所は「商標の類似性は否定できず、一般消費者の誤認を招く可能性が高い」と判断した。
この判決は、商標権の保護の重要性を改めて示すものとなった。専門家は「類似商標の使用には細心の注意が必要」と指摘している。



